流体力学・気象予測向け構成事例
流体力学や気象予測ではコア数を活用するためにはメモリ帯域幅が必要となるケースが多く、メモリ帯域幅が広い構成がお勧めとなります。
インテルCPUに高度に最適化されたコードやMKLを使用するようなアプリケーションであれば、同コア数程度のEPYCと比べて性能が出る可能性があります。一方、EPYCでは高いメモリ帯域幅が活きることで、Xeonよりもコア数が多くても性能がスケールする可能性があります。
構成事例
1. 気象予測向けXeon計算機
お問い合わせ内容
気候変動予測モデルを計算するためのラック型計算機。
ご提案構成
Xeon CPUでのご指定、メモリ192GBとのことでご予算に近い構成を何通りかご提案し、Xeon Gold 6252を搭載した1Uラックマウント型の構成としました。
主な仕様
- CPU: 2x Xeon Gold 6252 2.10GHz 24コア
- メモリ:192GB DDR4-2933 6-channel
- Video: Onboard VGA
- 1Uラックマウント型(リダンダント電源)
現行品ではCPUとしてXeon CascadeLake Refresh CPUが候補に挙がります。また、Xeonと比べてメモリ帯域幅のピーク理論性能が高いEPYCでも高い性能が期待できます。
関連モデル
・Xeon2W-SPCL-NUR : Xeon Scalable Processor 2基搭載ラック型サーバ
・EPYC2W-NUR : EPYC 2基搭載ラック型サーバ
・Xeon2W-SPCL : Xeon Scalable Processor 2基搭載タワー型計算機
・EPYC2W : EPYC 2基搭載タワー型計算機
2. 熱流体(燃焼)計算向けThreadripper計算機
お問い合わせ内容
自作Matlabコードおよび量子化学計算アプリケーションを実行するためのタワー型計算サーバで、とにかくCPUコア数が多いもの。
ご提案構成
メモリ帯域幅の広いEPYC搭載タワー型計算機をご提案いたしましたが、ご予算との兼ね合いやEPYC導入前のテスト目的ということで最終的に64コアThreadripper 3990X (TR 3990X)を搭載した構成となりました。メモリ量はそれほど必要がないとのことでTR 3990Xでも対応可能でした。TR 3990XはCPUの発熱量が非常に大きいため、負荷の高い計算でも十分な性能を発揮できるように水冷CPUクーラーを搭載しています。
主な仕様
- CPU: AMD Threadripper 3990X 2.9GHz 64コア
- 水冷CPUクーラー
- メモリ: 64GB DDR4-3200 4-channel
- Video: Onboard VGA
- ミドルタワーケース
関連モデル
・Ryzen-TRX40: Ryzen Threadripper搭載タワー型計算機
・EPYC1W : EPYC 1基搭載タワー型計算機
本ページのハードウェア構成は納品当時の構成のため、最新のパーツではないことがあります。また同分野のアプリケーションであっても実際の性能は計算モデル、アルゴリズム、コンパイラ、ソルバーやライブラリ、ソースコードなどに依存するため、必ずしも最適な構成ではない場合があります。